こんにちは、設計の奥田です。
今回は私が好きな椅子の紹介になります。
私が好きな椅子は、ジオ・ポンティがデザインした 699 SUPERLEGGERA という椅子です。スーパーレジェ―ラと読みます。

※https://www.cassina-ixc.jp/shop/g/gsuperleggera/より
1957年にカッシーナが初めて社外デザイナーに依託した記念すべき作品で、イタリア語で「超軽量」を意味するその名の通り、わずか1.7kgという驚異的な軽さを実現しています。
一見華奢で今にも折れそうに見える脚部は、断面わずか18mmの三角形になっています。
ジオ・ポンティ自身が4階のバルコニーから投げ落として強度を証明したそうです。
私がこの椅子に惹かれる理由は、細くて軽やかなのに堅牢、という見た目と実際のギャップにあります。
薄さと強度の両立には膨大な手間がかかったはずですが、その結果生まれた1.7kgという記録は60年以上経った今でも破られていません。
建築設計でも同じことが言えます。「薄く見せたいけど強度が心配」という場面で、安易に厚くするのではなく構造的工夫で解決を図る。
時間はかかりますが、その結果生まれる空間の質はぐっとあがります。
椅子一脚に込められた想いと工夫。
相反する要求にどう向き合うか、そこにかける熱量が、結果として空間の質を決めるのかなと思います。
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設計/奥田 渉